「姿勢が崩れやすい」「すぐ転んでしまう」──そんなお悩み、ありませんか?
実は、それらの背景に“体幹の弱さ”が関係していることもあります。
とはいえ、体幹トレーニングって本格的な運動が必要?何歳から始められるの?と気になりますよね。
でも大丈夫!
体幹は、おうちの中でも遊びながら・ゲーム感覚でしっかり育てていけるんです。
この記事では、体幹トレーニングの始めどきや、室内でできる楽しい遊び、そしておすすめグッズまで、知育や療育の視点も交えて分かりやすくご紹介します。
「これならできそう!」と思えるヒントがきっと見つかりますよ。
ゲーム感覚で楽しむ体幹トレーニング|遊びの中で自然に育つ力

「体幹トレーニング」と聞くと、難しそうな運動をイメージする方も多いかもしれません。
でも実は、おうちでの遊びの中にも、体幹を育てるチャンスがたくさんあります。
体幹とは、姿勢を支えたりバランスを取ったりする「体の軸」のこと。
子どもにとっては、じっと座って話を聞いたり、転ばずに走ったりするための土台です。
それを育てるには、「楽しく続けられること」がいちばん大事。
たとえば――
• クマさん歩きで障害物をよけるゲーム
• バランスをとりながら風船をキャッチする遊び
• クッションを渡って「落ちないで!」ゲーム
こんなふうにゲーム感覚で体を動かすだけでも、しっかり体幹は育ちます。
子どもが夢中になって遊んでいるうちに、自然と姿勢やバランス感覚もアップしていきますよ。
体幹トレーニングは何歳から始められる?発達段階に合わせたスタートを

「うちの子、まだ小さいけど体幹トレーニングってできるの?」
そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。
実は、体幹トレーニングは早ければ2歳頃からでも始められます。
目安としては、歩いたりしゃがんだりする動作が安定してきた頃。
ただし、発達には個人差があるので、「◯歳から」と決めつける必要はありません。
大切なのは、お子さんのペースに合わせて、遊びの中で少しずつ取り入れること。
例えば、2〜3歳ならぬいぐるみを持ってのバランス歩き、4〜5歳になれば簡単な動物歩きやポーズゲームなど、段階を追って楽しくステップアップできます。

「何歳から始めるか」よりも、「どんなふうに楽しめるか」がポイントです。
遊びながら体幹トレーニング!室内でできる簡単アイデア5選

忙しい日でも、家の中でサクッとできる体幹トレーニングを5つご紹介します。
全部“遊びながら”できるものなので、特別な道具もトレーニングウェアも不要です。
床に座って、おうちの人と1枚のタオルを両側から持って引っぱり合いっこします。
「負けないぞ〜!」と力を入れたり、タイミングを変えたりすることで、自然とお腹や背中に力が入り、体がブレないように頑張る力が育ちます。
※イスに座ってやると、よりバランスが必要になるので少しレベルアップ!
② クッション渡り
おうちのクッションをいくつか床に置いて、「落ちないように渡れるかな?」と挑戦。
フカフカ・ぐらぐらする足元で、転ばないように踏んばることで体の軸がしっかりしてきます。
※ゴールにぬいぐるみを置いたり、制限時間をつけるとさらに楽しくなりますよ!
③ スプーン運びレース
ピンポン玉や小さなボールをスプーンに乗せて、そ〜っと運びます。
急ぐと落ちちゃうので、体のブレをおさえて、集中しながらゆっくり進むのがコツ。
※「途中で止まってポーズ!」などルールを加えると、よりバランス力UP!
④ ぽっくり遊び
ぽっくり(缶ぽっくり風のおもちゃ)に乗って、手に持った紐を引っぱりながら歩く遊びです。
足で立つ・手で引く・前に進むを同時にやることで、体幹とバランス力がバッチリ鍛えられます。
※初めての子はマットの上など柔らかい床でゆっくりチャレンジを。
⑤ 動物歩きゲーム
⚫︎ クマさん歩き(四つん這いで手足を動かす)
⚫︎ カエル跳び(しゃがんでジャンプ)
⚫︎ ワニ歩き(体を低くしてズルズル進む)
など、いろんな動物になりきって進みます。
全身を使ってバランスを取るから、自然と体幹が鍛えられるうえに、想像力も育ちます。
※動物の鳴き声をまねしたり、カードでランダムに出したりすると大盛り上がり!

どれもおうちにあるもので今すぐできて、親子で一緒に楽しめるのがポイント。
「やらせる」ではなく、「一緒に遊ぼう!」の気持ちで取り入れると、自然と続いていきますよ!
体幹が育つとどうなる?知育・療育の視点から見るメリット

体幹がしっかりしてくると、日常生活のさまざまな動作が安定してきます。
そして、それは知育や発達にも大きく関係しています。
【机にまっすぐ座れるようになる】
→ 体がグラグラしなくなるから、長くイスに座っていられるようになります。
お絵かきや工作、パズルなども集中して楽しめるようになりますよ。
【こけたときに咄嗟に手が出せる】
→ 転びそうになったとき、とっさに手をつけるようになります。
ケガの予防にもなって、安心して外遊びもできるように!
【手先の操作が安定する】
→ おはしやクレヨンを持つときに、余計な力が入らず、手元が安定します。
ブロック遊びやハサミの練習も、少しずつ上手になっていきます。
【言葉の発達にも良い影響】
→ 背中が丸まらず、しっかり姿勢を保てることで、呼吸や口の動きもスムーズに。
話すときの声の出しやすさや発音にも関係してくると言われています。

こうした変化は、小さな積み重ねから。
毎日の遊びが、子どもの「できた!」の土台になるんです。
体幹が整うことで、姿勢が安定しやすくなり、手先の動きにも良い影響が出ることがあります。
「手元の動きがちょっと不器用かも…」と感じたときに、遊びを通じてできるサポートをご紹介しています。
▶ 手先の発達をうながす遊びアイデアはこちら
指先をもっと使わせたいけれど、どんな遊びがいいのか迷う方に向けて、具体的なアイデアをまとめました。
▶ 指先を使う知育あそびの工夫はこちら
遊びながら体幹が育つ!おすすめグッズ5選
【1】バランスクッション(エアクッション)
椅子の上にポンと置くだけで、ちょっとグラグラ。
その「ちょっとした不安定さ」が、自然とお腹や背中の筋肉を使うことに!
じっと座っているのが苦手な子にもぴったり。
リビング学習や食事のときに使っても◎
【2】バランスボード(平均台風のおもちゃ)
おうちの中でも、バランス感覚を楽しみながら育てられるアイテム。
「落ちないように渡ってみてね〜!」と声かけするだけでゲームに早変わり!
ふだん運動が苦手な子でも、“遊び”として取り組めるのがポイントです。
【3】ぽっくり(缶ぽっくり風のおもちゃ)
昔ながらのあそび道具。でも、実はとっても体幹に効くんです!
足元を見ながら、手で紐を引っ張り、バランスをとって歩く――
体のいろんな部分を同時に使うから、全身の連動力アップにも◎
【4】風船・ビーチボール
特別なものじゃなくても大丈夫。
家にある風船をポンポン打ち合うだけで、実は立派な体幹トレーニング!
予測できない動きに反応したり、姿勢を保ったり…
遊びながら「体の軸」をしっかり鍛えられます。
【5】滑り止めマット(ジョイントマット)
床にマットがあるだけで、安心してゴロゴロしたり四つん這いになったりできます。
転んでも痛くない場所=思いきり動ける場所。
自由に動けるから、自然と体幹も育ちます。


必要なものは意外と「特別な道具」じゃないかもしれませんね。
まずは家にあるものからでも十分。
“ちょっと楽しくなる工夫”を加えるだけで、いつもの遊びが立派なトレーニングに変わりますよ!
遊びながら、毎日の中で“体の軸”を育てよう!

体幹トレーニングは、特別なものではなく、日々の遊びの延長にあるものです。
「やらなきゃ」ではなく、「楽しいね!」の気持ちで親子で取り組めば、それだけで十分。
毎日の中でちょっとした工夫を加えるだけで、体のバランスや姿勢、集中力まで育てることができます。
お子さんのペースに合わせて、遊びながら体幹を育てる毎日を楽しんでくださいね。